モフリの雑感
読書週間です
10月27日~11月9日は読書週間です。
秋の夜長、本の世界に浸ってみるのはいかがでしょうか。
今日は【ドクター・ヘリオットの愛犬物語】のご紹介です。
作者はジェイムズ・ヘリオット。
ヨークシャーの獣医さんです。
初版が1988年のこの本は、ヘリオット先生の動物たちとの日常を、小説仕立てに仕上げた短編集です。
どのお話も先生と動物たち、そして飼い主さんをはじめとする個性的で素敵な人々が登場して、ワクワクしたりハラリと涙がこぼれたり…
中でも、私が最も好きなお話が「ドノバン夫人」。
では、お話を少しだけ。。。
ドノバン夫人は年齢不詳の好奇心旺盛でバイタリティー溢れる女性。
彼女が最も好んだのは動物に関すること。
奇跡的によく効く栄養剤と、犬の皮膚をこれまでになくよくするシャンプーは彼女の専売特許。
無料で診察し、投薬し、徹夜で看病するドノバン夫人は、ヘリオット先生のライバル的存在。
いつもテリア犬のレックスと街中を歩いて、様々な事件に首を突っ込んでいます。
そんなある日、ドノバン夫人の愛犬レックスが交通事故で亡くなります。
ヘリオット先生は新しい友だちをすすめますが、ドノバン夫人は二度と犬は飼わないと首を横に振りました。
その後も、ドノバン夫人は変わらず他人のことに首を突っ込んでいるので、ヘリオット先生がほっとしていたある日。
虐待事件の通報があります。
王立動物愛護協会の検査官と現場に向かうと、長い間繋がれたままで残酷な状態になってしまったゴールデンの男の子が。
検査官は安楽死を申し出ますが、ヘリオット先生はドノバン夫人にアピールし、夫人もこの子を飼うと決心します。
検査官は「この子にこれ以上あわれな思いをさせたくない」と心配しますが、ヘリオット先生の説得で、ロイという名のゴールデンの男の子はドノバン夫人に引き取られていきます。
一件落着かと思いきや、その後、ドノバン夫人とロイの姿を見かけることが無くなってしまいます。
ロイがどうなっているのか、往診をすべきだったと反省するヘリオット先生。。。
ドノバン夫人とロイは。。。
何度読み返しても、涙がこぼれます。
ご興味がありましたら、ぜひ読んでみてくださいね。
30年以上も前に本屋さんで出会い、ずっと側にいてくれる大切な本。
こんな大切な本に出合えた私は本当についてます。
こんな出会いがあるから本屋さんに行かずにはおれない私です。
秋の夜長、みなさんのお供はどんな友だちでしょうか…
素敵な出会いがありますように…